グローバルマクロ投資にうってつけの日

株、債券、金利、通貨、コモディティに関する投資メモ

大統領選、投資と経験

経験とは、得ようとしたものが得られなかった時に得られるものであるそうだ。良い言葉だと思う。

成功せず、失敗もせずに失えば、それは単なる喪失であり、消耗である。失敗は避けられないとしても、失敗の度に何かを得たいものだ。

では、これを投資に置き換えた場合に、経験を得るために必要な手順はどうなるか?

①考えて狙いを持ち、投資をすること(きちんと得ようとし)

②残念ながら失敗すること(得られず)

③失敗を自覚して原因を考えること(それを今後に活かすこと)

これができている限りは失敗しても問題はないし、長期的な成功は約束されているに等しい。私はまさにこの手順で上手くなってきたし、それはこれからも変えてはならない。

 

さて、大統領選である。反省点はいくつもあるが、とても書ききれないので2つだけ。

1つ目。私は大統領選当日に、下落するマーケットを横目に、ちらりと考えはしたのだ。そもそもどうしてトランプ氏が選挙に勝つと、株価が下がることになるんだったかな、と。その時点でさらに深く考えることができていれば、棚ぼたの利益を確定させたあとに残った半分のポジションは、もっと良い結果を生んでいただろう。思考停止した私は、程なくこれを損切りしなければならなくなったのだから。

2つ目。ダウをロングした時点で、自分の見通しが全く変わってしまっていることに気がつくべきだった。金を買ったままダウをロングするのでは、今の私の物の考え方からすると明らかに筋が通らない。最終的には金をショートするところにまでは至ったのだが、判断が遅かった。そして判断が遅れた大きな理由は、既存のポジションへの執着である。

反省を終えたら予測に戻ろう。大きな変化は大きなチャンスである。