グローバルマクロ投資にうってつけの日

株、債券、金利、通貨、コモディティに関する投資メモ

東芝の混迷、20万円のチケット

東芝について書いてから、2月以上が経過した。

guiterpopinv.hatenablog.com

 

東芝監査法人の変更を検討しているという。

jp.reuters.com

タイトルの通りで、確かになんとも見苦しい限りである。こんなにひどい話は聞いたことが無い。

しかし、どうして東芝監査法人を変更しなければならないのか?それは、半導体事業の売却が想定通り2兆円前後で行われたとしても、監査がそれなりに厳密に行われてしまうのであれば債務超過を免れない可能性が高いからではないのか。そうでなければ、どうしてこんなに目立つタイミングでこんなことを検討しなければならないのだろう?

恥も外聞も捨てて、東芝は公然と会計操作を行おうとしているのだ。そこまでするからには、おそらくは存続を賭けてのことであるはずだ。そうでなければ割に合わない。

しかしながら、変更先の監査法人は見つからないのではないかとも思う。たった1社の監査実績のために、PwCと対立する意見を表明して割に合うと考える監査法人がいるのだろうか?いないのではないか。幸運なことに変更先を見つけることができたとしても、双方の顔を立てるために中間的な(PwCあらたよりも甘く、東芝の希望するものよりも厳しい)意見を表明するのがせいぜいである。そもそも、中堅の監査法人は大法人かつ米国会計基準という難題に短期間で対応できるのだろうか。できそうにない。

種々の状況を考慮すると、横ばいを維持する株価とは裏腹に、東芝の内情はかなり厳しい状況にあるのではないか?そうであるならば、少なくとも最低限の参加料(約200円×1千株)を支払って、この祭りに参加してもよいのではないか?それなりに楽しめるし、勝算もなくはないのではないか。

つまり、明日の始値×1千株が私の参加料ということになる。ここから1,000%超の上昇を被っても2017年の損益はプラス圏を楽に保っているし、注意力と引き換えに支払う対価としては安いものである。