グローバルマクロ投資にうってつけの日

株、債券、金利、通貨、コモディティに関する投資メモ

ヘッジファンドを蹴飛ばせ

金の全ポジションを決済したので理由をメモしておく。

 

前回は、ドル高の分析結果が金の買いポジションと矛盾すること、そして短期的なトレードに比重をおいたほうが良いことから、金のポジションのうち半分を決済したことを書いた。

そして先ほど残りの半分についても決済した。

 

|金投資の始まり

私は1050ドル~1250ドルの上昇過程で金を買い増していった。金についてはここ2年ほど注目しており、1000ドルを割ってから800ドルまで買い下がれるようなポジションの取り方を想定していた。

結局1000ドル割れを待たずに買い始めることになったのだが、きっかけとなったのは、アメリカの利上げが発表されるやいなや金価格が下落トレンドの転換を予期させるような強い反発を見せたからだった。誰もが私と同じような目線で金価格を眺め、買いたくてたまらなくなっていたのだと思った。なにしろ、利上げは金価格にとってはマイナスであるにもかかわらずに上昇したのだ。

最初のポジションを取ってから改めて考えてみると、金の上昇は長期的に続きそうだったから、最低でも2000ドルを超えるまで保有し続けるような長期投資を想定して買い増していった。

 

|分析とポジションの矛盾を生んだ単純な理由

しかし、前回の分析ではドル高を予測する結果になってしまった。ドル高は金安を意味するため、私の分析とポジションとが矛盾してしまう。理由もよくわからないし、トレード用の資金を捻出する意味もあり、ポジションを半分ほど決済することにした。

だが、そもそもなぜ分析とポジションとが異なる結果となってしまったのか?私がポジションを取ったのは中長期的な見通しからであり、ドル高の分析は短中期的な見通しに関するものであったのが原因である。なんとも単純な話だ。

結果、残りのポジションも同じく1265ドル程度で利益確定させることになった。私が予測しているのは全般的かつ短期的なレンジ相場と長期的な金の上昇であるから、金がレンジを上に破るのであればまた買いを再開し、下に破るのであればやはり買うタイミングを計る必要がある。そして、いますぐに金を買う理由はない。

なんというか、気に食わない記事である。

多くのファンドマネージャーが金を買いだと判断しているのなら、私は一旦売って下落を待ちたい。彼ら専門家の少なくとも半数は私のような個人投資家よりも分析力がないし、インターネット上で無意味に神格化されている「ヘッジファンド」だって同様である。ならば私は逆に動きたい。

とはいえ貴金属のポジションを全く持たないと値動きに注意することができなくなるから、当初の1割にも満たないサイズでポジションを取りなおした。買ったのは金ではなくプラチナである。なぜか?プラチナの価格は異様に長く金の価格を下回っており、何となく好奇心をそそられるから、という以上の意味はない。あくまで貴金属の値動きに対する意識を保つのが目的である。

今は長期投資よりも短期的なトレードの種を見つけたいものだ。