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グローバルマクロ投資にうってつけの日

株、債券、金利、通貨、コモディティに関する投資メモ

ささやかなリベンジ

ささやかで一方的なリベンジを果たしたので、メモを残しておく。

 

上野泰也というエコノミストがいる。

上野 泰也:日経ビジネスオンライン

上野氏はエコノミスト中のエコノミストという印象がある。いつでも市場参加者の上位50%のコンセンサスを的確にとらえる分析家で、当たる当たらないは別として(と書くと悪く聞こえるが、決して悪い意味ではない)信頼の置けるエコノミストだと感じている。

 

上野氏には個人的に完敗を喫した経験がある。

私は3.11の際、日経平均が暴落する確信を得て、金曜の深夜にアメリカ市場で日経平均をショートする大きなポジションを取った。

私が確信したとおり、世間の楽観的な見通しに反して災害の規模は大きく、原子力発電所は大きなトラブルに見舞われた。なにしろ原発が爆発したのだ。月曜の寄り付き以後、日経平均は暴落し、私は大きな利益を得た。

私は国家存亡級の災害に成り得ると考えていた。日経平均の適正な価格など測りようがないと思った。災害は買いだというが、今回は違うと考えた。だから日経平均を売り乗せた。

日経平均前場の後半で反発し、私は利益の過半を吹き飛ばした。

ポジションを清算し、意気消沈した私がその翌日にロイターのサイトで見つけたのは、主要なエコノミストのものとともに並べられた、経済の見通しに関する上野氏の見解だった。このような短い内容だったと記憶している。

「大きな災害であり、GDPを0.X%程度下押しすることになるだろう。とはいえ、混乱しているサプライチェーンも秋口以降には回復し、経済も正常に戻るだろう。」

読んだ瞬間にその通りだと思った。冷静で的確な見通しだ。日経平均を売り乗せた私は冷静でなかったのだと悟った。くやしいが完敗だった。

 

あれから約5年が経過した今日、ロイターで上野氏のドル円相場に関する記事を見つけた。

日本に関してもアメリカに関しても、私が半年以上前から主張していた内容と同様の見通しである。

一方的に敗北し、一方的に何をいうのかと思われるだろうが、ささやかなリベンジを果たせたようで嬉しく思っている。

最近は実力の向上が感じられる出来事がいくつかあり、投資をすることがますます面白くなっている。修正すべき点も数多く残しているし、私はまだまだ上手くなれるはずだ。